作成日:2019/05/09
更新日:2019/06/13
仕事を管理する立場になると「いかにメンバーひとりひとりの力を引き出せるか」がテーマの一つになります。 環境を整えたり、個人にアドバイスしたりして、苦心しながらなんとかチームとしての総力をあげようとします。 それでも集団の中ではどうしても手抜きをしてしまう人が現れてしまいます。 20世紀初頭、フランスの農学者マクシミリアン・リンゲルマンは、集団での作業心理に関係する実験を行いました。 それは決められた人数で綱引き、荷車を引く、石臼を回すなどの集団作業をし、一人あたりのパフォーマンスを測るというものでした。 その結果、人数が増えるほど一人あたりのパフォーマンスが低下することが分かりました。
こうした集団心理は「社会的手抜き」と呼ばれています。 一人で仕事をすると他に頼る人がいないので、課題解決に全力を出します。 逆に人が多いと緊張感と責任感は薄くなり、無自覚のうちにどこかで手抜きをしてしまいます。 仕事をさせるときにはメンバーが多ければ良いというわけではありません。 個々の能力を把握して適切な人材と人数で仕事をさせること、そして責任と報酬をはっきりさせることが大切です。